Wordでとじしろを作るには? 両面の内側余白と、長辺とじの違い
穴を開けたりファイルにとじたりすると、本文がとじる側に近すぎることがあります。Wordの「とじしろ」は、その側に追加の余白を確保する設定です。両面資料では内側・外側の余白も確認します。プリンターの「長辺とじ・短辺とじ」とは、役割が違うので別々に設定しましょう。
とじしろは本文の場所、長辺とじは裏面の向き
Wordのとじしろは、紙面のとじる側に使わない空間を追加するものです。プリンターのとじ方向を変えるだけでは、本文のための余白を増やしたことにはなりません。反対に余白を広げても、裏面の上下が正しくなるわけではありません。
片面の資料を左側でまとめるのか、表裏を使って本のように読むのかを先に決めます。ファイルの穴や金具に近い場所で本文が見えにくくなるなら、実際のとじ具に合わせて必要な幅を検討します。すべての資料に共通する「必ず何mm」という値はありません。
片面なら、通常の余白と追加するとじしろを設定する
Windowsデスクトップ版Wordでは「レイアウト」から「余白」→「ユーザー設定の余白」を開き、とじしろの幅と位置を確認します。Microsoftの通常の手順では、位置として左または上を選びます。表示単位がcmなら、5mmは0.5cmです。単位を見ずに数字だけを入れないでください。
次の表は、紙幅210mm、左右の通常余白がそれぞれ15mmで、左側に5mmを追加する計算例です。5mmは推奨値ではありません。とじしろが加算されることを理解するための例で、表や画像が実際に収まるかは文書でも確認します。
| 追加するとじしろ | とじる側の合計余白 | 反対側の余白 | 残る本文幅 |
|---|---|---|---|
| 0mm | 15mm | 15mm | 180mm |
| 5mm | 20mm | 15mm | 175mm |
見開きの両面資料は「内側」と「外側」で考える
両面を本のように読むと、とじる側は左右のページで入れ替わります。Wordの対称の余白、または見開きの余白に相当する設定では、内側・外側を指定できます。紙の左側を毎回同じだけ広げる設定とは分けて考えます。
Microsoftの英語版説明では、Mirror marginsなどを使うと、とじしろの「位置」は自動で決まるとされています。位置の選択欄が使えないことを、幅も設定できないという意味にはしません。内側の余白と追加するとじしろを合わせて、必要な空間になっているかプレビューで確認します。
余白を変えた後は、改行とページ区切りを見直す
本文に使える幅が狭くなると、行の折り返しや表の収まりが変わることがあります。余白を設定したら、目次、横に長い表、ページをまたぐ段落、最後のページを確認します。はみ出したからといって印刷全体を縮小すると、文字まで小さくなってしまいます。
折り冊子を作る場合は、余白だけでなくページの並び替えも別の問題です。ここで扱う見開き余白だけで、読み順のPDFがそのまま中とじ用に面付けされるわけではありません。Wordのとじしろ、冊子のページ順、印刷時の表裏を一つずつ確認してください。
2ページを試し刷りし、実際のとじ具に当ててみる
最初は表裏が分かる2ページを出力し、予定している辺でめくって確かめます。内側に余白があり、文字や図が穴・金具に隠れないかを、実際のファイルなどに当てて見ます。裏面の向きが逆なら、余白ではなく両面印刷の設定を見直します。
Web版Wordは見開き余白の設定を保持しても、新たな設定にはデスクトップ版が必要と案内されています。必要な項目が見つからないときは、無理に空白文字で本文を押し出さず、使っている版を確認してください。
次に確認すること
片面か両面かを決め、通常の余白と追加するとじしろを確認します。両面は内側・外側で配置し、試し刷りを実際のとじ具に当てて確認してください。
参考資料
- Microsoft:Set gutter margins
https://support.microsoft.com/en-us/word/set-gutter-margins
確認日:2026-09-21
英語版でGutter positionと幅入力を区別して確認。数値例の5mmを推奨値・必須値としない。
- Microsoft:見開きページの対称の余白を設定する
https://support.microsoft.com/ja-jp/word/set-mirror-margins-for-facing-pages
確認日:2026-09-21
両面の内外余白。冊子のページ並べ替えやプリンターのとじ方向とは別。
出典は各記事の判断に必要な範囲で参照しています。機種・アプリ固有の操作は、他の環境で同一になることを保証しません。条件を置いた計算例と、メーカー等が明示した仕様を区別してください。