PDFの型紙を原寸で印刷するには? 「実際のサイズ」と定規で確認する方法
型紙の10cmが、印刷すると9.5cmになる。そんなときは、画像の解像度より先に印刷倍率を確認します。デスクトップ版Acrobatでは「実際のサイズ」が拡大・縮小をしない設定です。ただし、原寸を保つこととページの端まで印刷できることは別問題。最初に確認用の1ページを出し、紙の上で長さを測ってから残りを印刷しましょう。
「合わせる」は、原寸を守るための設定ではない
Adobeの説明では、「合わせる」は選択した用紙の印刷可能領域に収まるようページを拡大・縮小します。「実際のサイズ」は倍率を変えませんが、収まらない部分は切れます。同じA4のPDFとA4用紙でも、周囲の印刷できない領域を避けるために縮小される可能性があります。
型紙で優先したいのは、線と線の間隔を設計どおりに保つことです。端が欠けるからといって「合わせる」に切り替えると、今度は形の大きさが変わります。両方を同時に満たせない場合は、原寸のまま分割するか、必要部分が収まる用紙を使う方向で考えます。
この節の参照:Adobe
まず1ページだけ、倍率を変えずに印刷する
PDFの作成者が指定する用紙サイズと印刷方法を確認します。そのうえで、Acrobatの印刷画面を開き、「ページサイズ処理」の「サイズ」から「実際のサイズ」を選びます。プリンター側の用紙も原稿の指定に合わせます。ここではデスクトップ版の操作を例にしており、スマートフォンやブラウザーの画面が同じとは限りません。
プリンタードライバーにも拡大・縮小やフチなし拡大がある場合は、そちらで寸法を変えない設定になっているか確認します。アプリ側だけ100%でも、後段でサイズが変われば原寸にはなりません。最初から全ページを出さず、確認枠や基準線のあるページを選ぶと、失敗したときの紙を減らせます。
画面ではなく、印刷した基準線を測る
たとえばPDFの確認線が100mmなら、紙に出た線を定規で測ります。縦と横の確認線がある場合は両方を測ってください。下表は「測った長さ÷設計上の長さ×100」で求めた倍率の例で、機器の合格判定基準ではありません。
画面表示を100%にして見比べるだけでは、紙の寸法を実測したことにはなりません。確認枠がない場合は、作成者が寸法を明示している箇所を探します。寸法の根拠が見つからないまま、見た目だけで原寸と判断しないでください。
| 実測した長さ | 実測から求めた倍率 | 次の確認 |
|---|---|---|
| 100mm | 100% | 縦横と、必要な線の欠けを確認 |
| 95mm | 95% | 自動縮小や用紙の不一致を確認 |
| 102mm | 102% | 拡大・フチなしなどの設定を確認 |
原寸なのに欠けるときは、倍率ではなく出力方法を変える
長さは合っていて端だけ欠けるなら、原寸出力と印刷可能領域の制約がぶつかっていると考えられます。PDFの分割印刷、より大きい用紙、作成者が用意した家庭用プリンター向け版などを確認します。欠けた線を推測でつないで使うのは避けましょう。
また、毎回違う長さになったり縦横で差が出たりする場合は、単一の補正倍率では説明できません。測定方法や紙送りも確認対象です。小さな誤差を許容できるかは用途や作成者の指定によるため、本記事では一律の許容mmを決めません。
次に確認すること
基準線のある1ページを「実際のサイズ」で印刷し、縦横の実測値と端の欠けを確認します。寸法が合わなければ設定を直し、合うのに欠ける場合は分割などの出力方法に切り替えます。
出典と前提
出典は各記事の判断に必要な範囲で参照しています。機種・アプリ固有の操作は、他の環境で同一になることを保証しません。条件を置いた計算例と、メーカー等が明示した仕様を区別してください。