Illustratorで図形の中を透明に抜く|複合パスと白い図形の違い
丸い穴を作ったつもりが、背景を変えると白い円だけ残る。それは穴ではなく白い図形を重ねている可能性があります。Illustratorでは複合パスを使って、下の背景が見える形を作れます。長方形の内側に円が完全に収まる、単純な二つの閉じたパスで説明します。
白く塗るのか、下を見せるのかを決める
白い紙面では、白い円を重ねても穴のように見えます。しかし色のある背景へ置いたときに下を見せたいなら、白い塗りでは目的を満たしません。今回は長方形の中央を丸く抜き、背景色がそのまま見える図形を作ります。写真の一部だけを見せるマスクとは別の作業です。
元の二つの図形を編集用に残し、コピー側で作業します。ここでは線や効果を付けず、長方形を下、穴にする円を上に置きます。円が長方形の外へはみ出していないことも確認します。複雑な複数形状や文字の変換まで、一度にまとめて試す必要はありません。
対象の二つだけを選んで複合パスを作る
長方形と円を選択し、[オブジェクト]→[複合パス]→[作成]を実行します。複合パスは複数のパスを一つの塗りとして扱い、背面にある対象の外観を引き継ぎます。円に付けていた色と長方形の色が別々に残る機能ではありません。
作成時の塗り規則やパスの方向によっては、狙った穴に見えないことがあります。今回のような内側に一つの円がある形では、[ウィンドウ]→[属性]で奇偶規則の塗りを選び、円の内側が抜けるかを確認します。初期状態なら必ず穴になる、と決めつけないことが重要です。
色の付いた背景を後ろに置いて確認する
確認用に別の色の長方形を背面へ置き、中央の円の部分からその色が見えるかを確かめます。この確認用背景は、複合パスを作るときの選択対象には含めません。白く見えるかどうかより、背景を変えると穴の部分も変わるかを見ると、白い重ね塗りとの違いが分かります。
複合パスの一部の形は編集できますが、構成する各パスへ独立した塗りや効果を持たせる方法ではありません。円を動かしたり大きさを変えたりした後は、長方形の内側に収まるかを見直します。穴の位置と、図形全体の位置を混同しないようにしてください。
背景を含む出力で、抜け方を確かめる
最終の紙面へ配置したら、実際に下へ置く背景や図が穴から意図どおり見えるか、PDFでも確認します。編集画面の白い作業領域だけを見て完成にしません。また、白インクを使う印刷物の版を作る説明でもありません。特殊な出力は印刷先の指定を別に確認します。
元の図形に戻してやり直す場合は、複合パスの解除を使えます。ただし元の外観を完全に再現できると決めつけず、残しておいた編集用の図形とも照合します。図形の構成を変える前の原稿を残すことで、穴を作る操作とデザインそのものの修正を分けて進められます。
次に確認すること
長方形と内側の円だけで複合パスを作り、必要に応じて奇偶規則の塗りを確認します。別色の背景が穴から見えることを確かめ、最終の紙面でも抜け方を点検してください。
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参考資料
- Adobe:複合パスの作成
https://helpx.adobe.com/jp/illustrator/desktop/manage-objects/reshape-transform-objects/create-compound-paths.html
確認日:2026-09-28
長方形内に円一つが完全に収まる単純な閉じたパス。複合シェイプ、写真マスク、特色白の製版とは別。
出典は各記事の判断に必要な範囲で参照しています。機種・アプリ固有の操作は、他の環境で同一になることを保証しません。条件を置いた計算例と、メーカー等が明示した仕様を区別してください。