プリントサイズナビ
InDesignの配布版管理

InDesignで配布版を切り替える|条件付きテキストと出力前の確認

出典確認日 2026-09-27 · 条件と適用範囲を明示

共通の説明書から「基本版」と「追加機能版」を作る場合、InDesignの条件付きテキストで文章の表示を切り替えられます。別々の文書へ同じ修正を繰り返す代わりに、共通部分と差分を管理する方法です。非表示は元データからの削除ではないため、機密情報を消す方法としては使いません。

共通の文章と、版によって変える範囲を分ける

たとえば両方の版に載せる操作説明は共通のままにし、基本版だけの案内と追加機能版だけの案内を条件付きにします。対象は、単語一つだけで足りるのか、段落全体なのかを先に決めます。条件を隠したときに、助詞や句読点だけが取り残されない範囲を選ぶことが大切です。

デスクトップ版InDesignで[ウィンドウ]→[書式と表]→[条件付きテキスト]を開き、パネルメニューから新しい条件を作ります。条件名を付け、識別用の表示方法を選んだら、対象の文字範囲を選択して条件を適用します。共通本文へ誤って条件を付けていないかも確認します。

複数の条件は「全部そろったときだけ表示」ではない

条件名の横にある目のアイコンで、表示と非表示を切り替えます。特に注意したいのは、一つの文章に複数の条件が付いている場合です。Adobeの案内では、そのうち一つでも表示の条件があれば、文章は見えたままになります。すべての条件を満たしたときだけ表示する仕組みではありません。

基本版の文章に追加機能版の条件も残してしまうと、片方を隠しても文章が消えない原因になります。「表示がおかしい」と感じたら、目のアイコンだけでなく、その文字範囲に付いている条件を点検します。共通部分は条件なし、差分には必要な条件だけ、という区別を保つと追いやすくなります。

版ごとの表示状態をセットとして保存する

一つの配布版の表示状態を作ったら、パネルメニューの[オプションを表示]でセット欄を出し、[新規セットを作成]に相当する項目から名前を付けて保存します。同じようにもう一方の版を作り、セットを選んで表示状態を呼び戻せるようにします。

セット名に「+」がある場合は、保存済みの状態に上書きが加わっています。保存した状態へ戻すには、そのセットをもう一度選びます。変更した状態を正式に使う場合は再定義します。セット名を見ただけで判断せず、表示の変更が残っていないかを出力直前に確認してください。

切り替えた後のレイアウトと、出力した版を照合する

文章を隠すと、後続の文章の位置やページ数、番号が変わることがあります。それぞれの版で改ページ、空白、参照先を確認し、条件を識別するマーカーも出力設定を確認します。通常は印刷されない表示ですが、出力に含める選択があるため、編集画面の見た目だけで決めないようにします。

出力ファイルには版を区別できる名前を付け、完成PDFを別々に開きます。基本版だけにあるはずの文と、追加機能版だけにあるはずの文を、先に決めた確認箇所で照合します。元のInDesignファイルは両方の内容を持つ管理用データです。非表示の設定を、元ファイルから不要な情報を削除した証拠にしないでください。

あわせて確認する

参考資料

  1. Adobe:Create and edit conditional text

    https://helpx.adobe.com/indesign/desktop/add-and-manage-text/conditional-and-variable-text/create-edit-conditional-text.html

    確認日:2026-09-27

    配布版の差分管理であり機密削除ではない。公式資料間で記述が異なる非表示文字の検索可否は採用しない。

  2. Adobe:Use condition sets

    https://helpx.adobe.com/indesign/desktop/add-and-manage-text/conditional-and-variable-text/use-condition-sets.html

    確認日:2026-09-27

    表示状態管理。セット選択を完成PDFの内容照合と同一視しない。

出典は各記事の判断に必要な範囲で参照しています。機種・アプリ固有の操作は、他の環境で同一になることを保証しません。条件を置いた計算例と、メーカー等が明示した仕様を区別してください。